多重露光と合成写真

今月の写真の2002年8月2004年8月に花火の写真を掲載していますが2004年8月のところで
説明していますようにアナログ的な処理による写真が2002年8月の写真、デジタル処理による写
真が2004年8月の写真ですが何れもアナログカメラ(銀塩フィルムカメラ)で撮影しています。....

2002年8月の写真(多重露光)
予め花火の上がる位置が大体分かっていましたので少し明るいうちに夜景を撮っておきました
。そのままフィルムのコマは送らず三脚を固定したまま待機しました。花火開始と同時にシャッタ
ーを切り、さらにコマは送らずもう一度シャッターを切っています。同じコマに対して確か3回シャ
ッターを切ったと思います。この写真の場合、最初に撮った夜景が明るすぎたためその後の花
火が透き通ってしまっています。もう少し夜景が暗ければ花火が目立ったのでは反省しています
。花火の上がる位置をきちんと把握していなければなりませんし露出(写真の明るさ)やタイミン
グをミスすると失敗です。本当に1回限りのチャンスでそれを逃すとまた次の年まで撮ることはで
きません。この辺のシビアさもアナログカメラの愛好家達がデジタルカメラを嫌う理由のひとつか
もしれません。.................................................
ところでカメラによっては途中巻き戻し機能がついたものもあります。そういうカメラだとフィル
ム1本分に限り多重露光することができます。例えば36枚撮りのフィルムであれば1〜35コマまで
を夜景だけ撮っておきます。そこから一気に1コマ目までフィルムを巻き戻します。そこに花火を
重ね撮りしていけばよいのでかなり成功の確率は上がりますね。....................

2004年8月の写真(合成写真)
前述の多重露光も合成写真の一種でしょうしフィルムからプリントする段階で合成する写真も
ありますが、ここではデジタル画像について述べてみましょう。なおここで撮った花火の写真はア
ナログカメラ(フィルムカメラ)によるものですがスキャナ等でパソコンに取り込んだ時点でデジタ
ル画像になります。このような合成写真はレッタチソフトさえ使えれば誰でも簡単に作れてしまい
ますね。合成のみならず画像上にあるものを消してしまったり新たに絵を描き足したりできてしま
うわけです。本文中で述べている改竄とはこのようなことを言っているわけですが、それは写真の
魅力が半減してしまうと思う反面新たな写真としての可能性を生み出すかもしれないという思いも
ありますので気持ちは複雑です。......................................
花火が始まる前の仙台の夜景です。雲一つない綺麗な
夜空で花火の背景には充分かと思われます。.......

花火は最初の1,2発は綺麗ですがそのうちに煙が立ちこ
め下のような写真になってしまいます。夜景よりも花火の
ほうがかなり明るいためビルの輪郭がはっきりしません。
この写真からは花火の部分だけを切り取ります。......

下の写真も花火が綺麗なので花火の部分だけ切り取る
ことにします。ただこのまま合成したのではもう一つの花
火と重なってしまいますので真ん中あたりにずらしてみま
しょう。以上3枚を合成したのが2004年8月の写真です。


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